jp en
menu

exhibition

Technofossil Archive

かつて地層は、生物の死骸や砂泥など、自然由来の堆積物によって形成されてきました。しかし現代では、プラスチックや合成化合物、産業廃棄物といった人間の活動によって加工されたマテリアルが、新たな地層を生み出しています。
本プロジェクトでは、それらの物質を未来に発掘される「テクノフォッシル(産業化石)」として捉え直すことを試みます。構想の起点は、オーストリア・ハルシュタットの納骨堂でのフィールドワークにあります。死者の遺骨を名付け、装飾し、共同体の記憶として保存する仕組みに着想を得て、現代社会で消費され廃棄される物質を「遺骨」になぞらえ、採集し、包み、保存し、記録します。 「包む」という最小限の介入は、物質を消費される対象から未来へ継承される標本へと移行させる行為です。保存の過程そのものをデザインすることで、廃棄物に新たな表皮と時間軸を与え、未来へ受け継がれるアーカイブへと再構成します。本プロジェクトは、一つひとつの物質を保存するだけでなく、現代文明の痕跡を未来へ継承する新たな保存とアーカイブの仕組みを提案します。
私たちは未来に、どのような地層を残していくのでしょうか。

overview

本展示では、現代社会で消費され、役目を終えた日用品や建築廃材、そして人間の活動によって加工された自然物を採集し、未来に発掘される「テクノフォッシル(産業化石)」の標本として展示します。 採集された物質は、独自の工芸的手法によって包まれ、新たな表皮をまといながら、保存と記録の対象へと姿を変えていきます。会場では、作品とともに、標本データやリサーチを可視化し、採集、保存、分類、記録、展示へと至る一連のプロセスを一つのアーカイブとして構成します。 展示空間全体を通して、現代の物質や自然に刻まれた人間の痕跡が、未来へ受け継がれていく過程をたどりながら、保存という行為そのものを体験する場を創出します。

member

本プロジェクトは、テキスタイル、建築、写真、グラフィックデザインを専門とする4名のメンバーによる構成です。
フィールドワークを起点に、それぞれの専門性を横断しながら、素材の採集、保存・加工、写真による記録、情報編集、展示空間の設計までを一体的に行います。

素材に刻まれた痕跡や記憶を読み解き、それらを未来へ継承するアーカイブとして再構成することで、現代社会における新たな保存とアーカイブの実践を探究しています。分野を越えた協働を通して、物質と時間、人と環境との関係性を問い直し、未来へ向けた新たな物質文化のあり方を提案します。