Doji Fetish Performance

手形やシワといった痕跡が形状記憶されている家具
制作時に座面の生地と木製部分の間に流し込む液体によって発生する内側からの膨張力に対して、手などを10分程度押さえつける事で、その時の形状が記憶される。
実施に座るとその痕跡はお尻の下で伸び一時的に形状を変えるが、立ち上がるとゆっくりと元の形に戻る。
現代のiPhoneのような機器が生み出す、自己と他者の境界を曖昧にする滑らかな触覚から着想を得て、私は日々の身体を支える身近な家具であるソファを媒体として使用し、これらの痕跡は、かつてその場を占有したかもしれない身体の記録であると同時に、デジタルな触覚に慣れ親しんだ私たちが失ってしまったアナログな体の証として展示します。

Outline

設計事務所DODIを代表する杉野龍起の家具作品を元に、伊敷勇琉、木村和希、丹羽隆介の4名と共同しインタラクティブな作品を展示する。
来場者と家具が偶発的に相互関係として呼応することで、一時的に来場者は家具となる。

Members

杉野龍起
1995年生まれ、「DODI」の代表。
2024年からオリジナルプロダクトを発表していく「Doji Fetish」を始める。

丹羽隆介
1998年生まれ。人工音声や君が代といったモチーフを通じて、国家や制度、ナショナリズムといったテーマに取り組む。

木村和希
1999年生まれ。現行の商業音楽の消費構造、アーティストの主体性の喪失などをテーマに、合成音声や骨格推定などのテクノロジーを用いてパフォーマンスなどを行う。

伊敷勇琉
1999年生まれ。サウンドやヴィデオを用いたインスタレーション,空間や心理状態,想像力についての考察に基づく身体を行使したパフォーマンスなどを制作。

八木幣二郎
1999年生まれ。グラフィックデザインを軸に、デザインが本来持っていたはずのグラフィカルな要素を未来からの視線で発掘している。 ポスター、ビジュアルなどのグラフィックデザインをはじめ、CD やブックデザインなども手がけている。