私たちを取り巻く機器や装置が「利便性」を追求する物語によって駆動しているということ。サステナビリティという語が資源の効率的な循環という人間中心的な「再利用」という文脈で用いられること。本プロジェクトは、こうした目的論的な連関の中に置かれた機器たちを「役に立つ」ことから離脱させ、私たちが物理的なオブジェクトとどのように出会い直せるかを探る思弁的な試みです。
持ち主から「用途不明」と手放された機械や、片方だけとなったジャンクスピーカー。廃棄でも循環でもない領域に堆積する「宙吊りになった機器」たちは、元の機能を保ちながらも新たな筐体へと移し替えられ、物質を「道具」として消費する私たちの世界に空白を生じさせます。
機能を持ったまま目的を喪失したオブジェクト群は、人間中心のサイクルから逸脱し、私たちがモノとの新たな関係性を再設計するためのインターフェースとなるでしょう。
Takuya Yamamoto
ordinary sculpture / Spatial Designer